ロコモティブシンドロームとは ロコモティブシンドロームの主な原因 ロコモ度テストで自己チェック 当院での診断と評価方法 ロコモティブシンドロームの治療方法 ロコモ予防のための生活習慣 当院のこだわり 料金について よくある質問 ロコモティブシンドロームとは ロコモティブシンドローム(以下、「ロコモ」という)とは、骨、関節、筋肉などの運動器の衰えにより、立つことや歩くといった基本的な動作が難しくなり、将来的に要介護や寝たきりになるリスクが高まった状態を指します。超高齢社会を迎えた日本において、健康寿命を延ばすための重要な課題として注目されています。 運動器は私たちの身体を支え、動かすために欠かせない器官です。骨は身体の骨組みとなり、関節は動きを可能にし、筋肉は力を生み出します。これらが健全に機能することで、日常生活の動作がスムーズに行えます。 しかし、加齢や運動不足、病気などにより運動器の機能が低下すると、歩行速度が遅くなる、階段の昇り降りが辛くなる、転倒しやすくなるといった症状が現れます。こうした状態を放置すると、徐々に活動範囲が狭まり、最終的には要介護状態に至る可能性が高まります。 日本では推定4700万人がロコモまたはその予備軍と言われており、超高齢社会における深刻な健康問題となっています。介護が必要になる原因の約3割は、骨折・転倒、関節疾患といった運動器の障害によるものです。船橋市下総中山周辺にお住まいの方も、年齢を重ねるにつれて運動器の機能低下を感じている方が少なくありません。 ロコモは突然なるものではなく、徐々に進行していきます。そのため、早期に発見し、適切な予防や治療を行うことで、将来の健康寿命を大きく延ばすことができます。 ロコモティブシンドロームの主な原因 加齢による筋力低下とサルコペニア 加齢に伴い、筋肉量は自然に減少していきます。特に下肢の筋肉は、30代から徐々に減り始め、50代以降は年に1%から2%ずつ減少します。筋肉量が著しく減少し、筋力や身体機能が低下した状態をサルコペニアと呼びます。 サルコペニアが進行すると、歩く速度が遅くなる、椅子から立ち上がるのに時間がかかる、ペットボトルの蓋が開けにくくなるといった症状が現れます。筋力が低下すると、転倒のリスクが高まり、骨折につながる可能性も増します。 当院では体組成測定により、筋肉量を数値化して評価します。サルコペニアの早期発見により、適切なリハビリテーションや運動療法を開始することができます。 骨や関節の疾患 変形性膝関節症、変形性股関節症、変形性脊椎症などの関節疾患は、痛みや動きの制限を引き起こします。痛みがあると、動くことが億劫になり、活動量が減少します。すると筋力がさらに低下し、症状が悪化するという悪循環に陥ります。 骨粗しょう症により骨がもろくなると、わずかな衝撃でも骨折しやすくなります。特に脊椎圧迫骨折や大腿骨近位部骨折は、日常生活動作を大きく低下させ、ロコモを進行させる要因となります。また、腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアなどの脊椎疾患により、腰痛や下肢のしびれが生じると、歩行能力が制限されます。 これらの疾患を早期に発見し、治療することが、ロコモの予防につながります。 運動不足と生活習慣 現代社会では、交通機関の発達や家事の省力化により、日常生活での身体活動量が減少しています。運動不足は筋力低下や関節の柔軟性低下を招き、ロコモの大きな原因となります。 デスクワーク中心の生活、外出機会の減少、エレベーターやエスカレーターの多用など、身体を動かさない生活習慣が続くと、運動器は徐々に衰えていきます。特に新型コロナウイルス感染症の流行以降、外出を控える方が増え、運動不足によるロコモのリスクが高まっています。 また、肥満は膝や腰への負担を増やし、関節疾患のリスクを高めます。一方で、過度なやせも筋肉量の減少につながり、ロコモのリスク因子となります。 ロコモ度テストで自己チェック 立ち上がりテスト 脚の筋力を調べるテストです。40cmの高さの台から片脚または両脚で立ち上がれるかを確認します。片脚で立ち上がれない場合は、運動器の機能低下が疑われます。 2ステップテスト 歩幅を調べるテストです。できる限り大股で2歩歩き、その距離を身長で割って値を出します。1.3未満の場合、移動能力の低下が考えられます。 ロコモ25 身体の状態や生活状況に関する25の質問に答え、点数化します。7点以上の場合、ロコモの可能性があります。 当院では、これらのテストを用いてロコモの評価を行います。テスト結果に基づき、一人ひとりに適した治療プログラムを提案します。 当院での診断と評価方法 骨密度測定による骨の評価 DEXA法による骨密度測定機を使用し、骨粗しょう症の有無を評価します。骨の強度が低下していると、転倒時の骨折リスクが高まり、ロコモの進行につながります。腰椎と大腿骨の骨密度を測定し、必要に応じて治療を開始します。 体組成測定による筋肉量の評価 体組成計により、筋肉量、体脂肪率、水分量などを測定します。サルコペニアの診断や、リハビリテーションの効果判定に活用します。筋肉量の減少が確認された場合、運動療法や栄養指導を組み合わせた治療を行います。 レントゲン検査による関節の評価 膝、股関節、脊椎などのレントゲン検査により、変形性関節症や脊椎疾患の有無を確認します。関節の隙間が狭くなっている、骨の変形があるなどの所見から、疾患の程度を評価し、適切な治療方針を決定します。 理学療法士による身体機能評価 理学療法士が歩行の様子、バランス能力、関節の可動域、筋力などを詳しく評価します。日常生活での困りごとをお聞きし、具体的な目標を設定した上で、個別のリハビリテーションプログラムを提案します。 ロコモティブシンドロームの治療方法 リハビリテーションによる運動療法 当院の広いリハビリテーション室では、医師と理学療法士が連携し、ロコモの改善と予防に取り組んでいます。一人ひとりの身体機能や生活状況に合わせた運動プログラムを提供します。 筋力強化訓練では、下肢の筋肉を中心に、段階的に負荷を増やしながらトレーニングを行います。スクワット、ステップ運動、レッグプレスなどにより、歩行や立ち上がりに必要な筋力を向上させます。 バランストレーニングでは、転倒予防のために片足立ちの練習や、不安定な場所でのトレーニングを行います。体幹の安定性を高めることで、日常生活での転倒リスクを軽減します。 歩行訓練では、正しい歩き方を身につけ、歩行速度や歩幅を改善します。必要に応じて杖や歩行器の使用方法も指導します。 関節可動域訓練では、硬くなった関節を動かしやすくするためのストレッチや関節運動を行います。柔軟性を保つことで、動作がスムーズになります。 自宅でできるロコトレ(ロコモーショントレーニング) リハビリテーション室でのトレーニングに加えて、自宅で継続できる運動として「ロコトレ」を指導します。 片脚立ちは、左右それぞれ1分間ずつ、1日3回行います。転倒しないように、必ずテーブルや壁に手をつける場所で行います。バランス能力と下肢の筋力向上に効果があります。 スクワットは、肩幅に足を広げ、膝がつま先より前に出ないように注意しながら、ゆっくりと腰を下ろします。深く下ろす必要はなく、できる範囲で5回から6回、1日3回行います。太ももやお尻の筋肉を鍛えることができます。 これらの運動を継続することで、運動器の機能を維持・向上させることができます。理学療法士が正しいフォームを指導し、無理なく続けられるようサポートします。 疾患の治療 ロコモの原因となる疾患がある場合、それぞれに応じた治療を行います。 変形性膝関節症に対しては、関節内へのヒアルロン酸注射、鎮痛薬の処方、インソールの作成などを行います。腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアに対しては、神経障害性疼痛治療薬の処方、リハビリテーションなどを行います。 また、骨粗しょう症に対しては、骨密度を改善する薬物療法を行い、骨折のリスクを軽減します。 痛みや動きの制限を改善することで、活動量が増え、運動器の機能向上につながります。 栄養指導 筋肉を維持・増やすためには、適切な栄養摂取が重要です。特にたんぱく質は筋肉の材料となるため、肉、魚、卵、大豆製品などから十分に摂取する必要があります。高齢の方では食事量が減少しがちですが、3食しっかりと食べることが大切です。 カルシウムとビタミンDは骨の健康に欠かせません。乳製品、小魚、緑黄色野菜、きのこ類などを積極的に取り入れましょう。 当院では、日常生活での食事のポイントをアドバイスし、運動と栄養の両面から運動器の健康をサポートします。 ロコモ予防のための生活習慣 日常生活の中で、少しずつ身体活動を増やすことが、ロコモ予防につながります。エレベーターやエスカレーターではなく、階段を使うようにしましょう。近所への買い物は、車ではなく歩いて行くことを心がけます。テレビを見ながらでもできる簡単な体操を習慣にすることも効果的です。 座りっぱなしの時間を減らすことも重要です。1時間に1回は立ち上がって歩く、ストレッチをするなど、こまめに身体を動かしましょう。 外出の機会を増やし、社会活動に参加することも、運動器の健康維持に役立ちます。趣味の活動や地域の集まりに積極的に参加することで、自然と活動量が増えます。 当院のこだわり いとう整形外科では、ロコモの早期発見と進行予防に力を入れています。ロコモは「動けなくなってから治療する」のではなく、「動ける今から予防する」ことが大切だと考えています。 当院では骨密度測定と体組成測定という二つの検査機器を導入しており、骨と筋肉の状態を数値化して客観的に評価することができます。これにより、サルコペニアや骨粗しょう症といったロコモの原因を早期に発見し、症状が進行する前から適切な治療を開始することが可能です。 また、広いリハビリテーション室を備え、医師と理学療法士が密に連携しながら、一人ひとりの身体機能や生活状況に合わせた運動プログラムを提供しています。筋力強化やバランストレーニング、歩行訓練といった内容を段階的に進めながら、将来の健康維持を見据えた予防医学に基づいた取り組みを行います。理学療法士は患者様の小さな変化も見逃さず、その都度プログラムを調整しながら、無理なく継続できる運動習慣の提案を心がけています。 ロコモ度テストを用いることで、現在の状態を客観的に評価し、定期的に測定することで改善の程度を確認できます。数値として成果が見えることで、治療への意欲も高まり、継続して取り組むモチベーションの維持につながります。転倒や骨折を防ぎ、自分の足で歩き続けられる健康寿命を延ばすために、早めの対策をお勧めします。 船橋市下総中山駅から徒歩圏内に位置し、地域の皆様が通いやすい環境です。最近歩く速度が遅くなった、階段の昇り降りが辛い、転びやすくなったと感じている方は、お気軽にご相談ください。 料金について 当院では、保険診療を中心に治療を行っています。 初診時の料金目安(3割負担の方) ・ロコモの検査・診察の場合:約1,150円〜5,000円 主な検査・治療の料金(3割負担の方) ・初診料:約860円 ・再診料:約220円 ・骨密度検査DEXA(腰椎・大腿骨):約1,350円 ・骨密度検査DEXA(腰椎のみ):約1,080円 ・採血(骨代謝マーカー等):約3,000円 ・レントゲン検査(3部位まで):約440〜1,460円 ・リハビリテーション(20分単位):約560円 ・物理療法:約330円 ・リハビリ実施計画書(月1回):約900円 2回目以降の通院(3割負担の方) ・再診料+リハビリテーション+物理療法の場合:約1,110円 ・再診料+薬の処方のみの場合:約220円〜1,000円 ※上記は目安です。検査内容や治療内容により料金は変動します。 ※2割負担、1割負担の方は料金が異なります。 ※お支払いは現金とクレジットカードがご利用可能です。 詳細につきましては、受付スタッフまでお気軽にお尋ねください。 よくある質問 ロコモは高齢者だけの問題ですか? いいえ、ロコモは高齢者だけの問題ではありません。運動不足や不適切な生活習慣により、40代や50代からロコモのリスクが高まります。早い段階から予防に取り組むことで、将来の健康寿命を延ばすことができます。若い頃からの運動習慣が重要です。 ロコトレはどのくらい続ければ効果が出ますか? 個人差がありますが、多くの方は3か月程度で歩行速度の向上やバランス能力の改善を実感されます。ただし、運動器の機能を維持するためには、継続して取り組むことが大切です。無理のない範囲で、生活の一部として習慣化することをお勧めします。 膝が痛くても運動療法はできますか? はい、できます。膝の痛みの原因を診断した上で、痛みに配慮した運動プログラムを作成します。水中運動や椅子に座って行う運動など、関節への負担が少ない方法もあります。まずは痛みの治療を行いながら、理学療法士が安全に実施できる運動を指導します。 骨粗しょう症もあると言われましたが、運動しても大丈夫ですか? 適切な運動は骨密度の維持・向上に効果的です。骨は負荷がかかることで強くなります。当院では骨密度の状態を評価した上で、安全に行える運動を提案します。転倒のリスクを考慮しながら、段階的にプログラムを進めていきますので、ご安心ください。 リハビリテーションはどのくらいの頻度で通えばいいですか? 症状や目標により異なりますが、週に2回から3回の通院をお勧めすることが多いです。リハビリテーション室でのトレーニングと、自宅でのロコトレを組み合わせることで、効果的に運動器の機能を改善できます。医師と理学療法士が、一人ひとりに最適な通院頻度を提案します。 いとう整形外科 所在地:千葉県船橋市下総中山 最寄駅:下総中山駅 ロコモティブシンドロームの検査や治療、ロコモ度テストをご希望の方は、お気軽にご相談ください。船橋市下総中山で、皆様の健康寿命を支えます。