手首・指の痛み

Wrist ・ Finger pain

手首・指の痛みとは

手首・指の痛みの特徴と日常生活への影響

手首や指の痛みは、日常生活の様々な動作に支障をきたします。物をつかむ、ペンを持つ、ドアノブを回す、料理をするなど、何気ない動作が困難になることがあります。

手は非常に繊細で複雑な構造をしています。多数の骨、関節、腱、靭帯、神経が協調して動くことで、細かい動作が可能になります。この複雑さゆえに、様々な原因で痛みが生じやすくなります。

手首や指の痛みの原因は多岐にわたります。使いすぎによる腱の炎症、加齢による関節の変化、外傷、神経の圧迫など、痛みの部位や動作によって原因となる疾患が異なります。

船橋市下総中山周辺にお住まいの方で、手首や指の痛みが続く場合、動きに制限がある場合は、早めの受診をお勧めいたします。

手指の使いすぎと炎症

現代社会では、パソコンやスマートフォンの使用、細かい作業など、手指を酷使する場面が増えています。

同じ動作を繰り返すことで、腱や腱鞘に炎症が生じやすくなります。腱は筋肉と骨をつなぐ組織で、腱鞘はその腱を包むトンネル状の組織です。炎症により腱が腫れると、腱鞘との摩擦が増え、痛みが生じます。

また、加齢により関節の軟骨がすり減ることでも、痛みが生じます。特に指の関節は小さく、日常的に多くの動作で使用されるため、変形性の変化が起きやすい部位です。

手首・指の痛みを引き起こす主な疾患

手根管症候群

手根管症候群は、手首の手のひら側で正中神経が圧迫される疾患です。

手根管は、手首の骨と靭帯で囲まれたトンネル状の空間で、その中を正中神経と腱が通っています。妊娠・出産期の女性や、更年期の女性に多く見られます。また、手を頻繁に使う仕事をされている方にも発症しやすい傾向があります。

親指から薬指の親指側半分にかけてしびれが生じます。特に、明け方に強いしびれで目が覚めることが特徴です。手を振るとしびれが楽になることもあります。

症状が進行すると、親指の付け根の筋肉が痩せてきて、物をつまむ動作が困難になります。ペットボトルの蓋が開けにくい、お釣りがつまみにくいなどの症状が現れます。

腱鞘炎

腱鞘炎は、腱を包む腱鞘に炎症が生じる疾患です。手首や指に痛みが生じ、動かすときに痛みが強くなります。

手首の親指側に痛みが生じる「ドケルバン病」は、親指を広げる腱と伸ばす腱の腱鞘に炎症が生じます。親指を動かす動作や、物をつかむ動作で痛みが増します。授乳中の女性や、手を多く使う仕事をされている方に多く見られます。

手首の小指側に痛みが生じる「尺側手根伸筋腱炎」も、テニスやゴルフなどのスポーツで発症しやすい腱鞘炎です。

診察時に手首を特定の方向に曲げることで、痛みが再現されれば診断できます。超音波検査により、腱の腫れや炎症の状態を確認することも可能です。

ばね指

ばね指は、指の腱鞘炎により、指の曲げ伸ばしがスムーズにできなくなる疾患です。正式には「弾発指」と呼ばれます。

指を曲げる腱が腱鞘の中で引っかかり、指を伸ばそうとするとばねのようにカクンと伸びることから、この名前がついています。朝起きたときに症状が強く、指を伸ばすのに反対側の手で補助が必要になることもあります。

親指、中指、薬指に多く見られます。更年期以降の女性や、手を多く使う仕事をされている方、糖尿病の方に発症しやすい傾向があります。

手のひらの指の付け根に、痛みを伴うしこりを触れることがあります。これは腱の腫れによるもので、押すと痛みが生じます。

ヘバーデン結節

ヘバーデン結節は、指の第一関節(DIP関節)に生じる変形性関節症です。

第一関節の背側に、骨のでっぱり(骨棘)や水ぶくれのような腫れ(ミューカスシスト)が現れることがあります。関節が変形し、指が曲がることもあります。

40代以降の女性に多く見られ、遺伝的な要因も関係していると考えられています。複数の指に同時に症状が現れることが多く、人差し指から小指にかけて発症します。

痛みは、関節の変形が進行する時期に強く、変形が完成すると落ち着くことがあります。ただし、変形は残るため、細かい作業がしづらくなることがあります。

レントゲン検査により、関節の隙間が狭くなっていることや、骨棘の形成を確認できます。

ブシャール結節

ブシャール結節は、指の第二関節(PIP関節)に生じる変形性関節症です。

ヘバーデン結節と同様に、関節の変形や痛みが生じます。ヘバーデン結節ほど頻度は高くありませんが、併発することもあります。

物をつかむ動作で痛みが強くなり、関節が腫れることがあります。症状の進行により、日常生活に支障をきたすこともあります。

橈骨遠位端骨折

橈骨遠位端骨折は、手首の骨折の中で最も頻度の高い骨折です。

転倒して手をついた際に発症します。高齢の女性では、骨粗鬆症により骨がもろくなっているため、わずかな外力でも骨折することがあります。

手首の強い痛みと腫れが生じ、変形が見られることもあります。レントゲン検査により、すぐに診断できます。

適切な治療を行わないと、手首の動きが制限されたり、痛みが残ったりすることがあります。骨折の程度により、ギプス固定や手術が必要になります。

手首・指の痛みの診断と検査

当院での診断プロセス

いとう整形外科では、手首・指の症状の原因を正確に把握するため、丁寧な診察を行います。

問診では、痛みの場所、痛みが始まった時期、どのような動作で痛みが強くなるか、職業や趣味、手の使い方などを詳しくお伺いします。朝の症状が強いか、一日のうちでどの時間帯に症状が出やすいかも重要な情報です。

診察では、手首や指の動きの範囲、腫れの有無、痛みの部位を確認します。また、特殊な誘発テストにより、症状を再現して診断を確定します。

レントゲン検査

レントゲン検査では、骨の形状、関節の隙間、骨棘の有無、骨折の有無などを確認します。

当院では最新の天井走行式レントゲン装置を導入しており、手首や指の様々な角度からの撮影が可能です。細かい骨の変化も見逃さず、正確な診断につながります。

ヘバーデン結節、ブシャール結節、橈骨遠位端骨折などの診断に有効です。

超音波検査

当院では、整形外科領域に特化した超音波検査装置を導入しています。

超音波検査では、腱の腫れ、腱鞘の肥厚、炎症の程度などをリアルタイムで観察できます。レントゲンでは見えにくい軟部組織の状態を、痛みなく確認できることが大きな利点です。

腱鞘炎、ばね指、手根管症候群などの診断に特に有用です。実際に指を動かしながら観察することで、腱の動きや引っかかりも確認できます。

手首・指の痛みの予防法

日常生活での手の使い方の工夫

手首や指の痛みを予防するためには、手の使い方に注意することが大切です。

パソコン作業では、キーボードを叩く力を最小限にし、手首を真っすぐに保つようにしましょう。リストレストを使用することで、手首への負担を軽減できます。マウスも、手首に無理のない位置に配置します。

スマートフォンの使用では、親指だけでなく、他の指も使うようにしましょう。長時間同じ姿勢で操作することを避け、こまめに休憩を取ります。

重い物を持つ際は、指だけでなく手のひら全体で支えるようにします。指先だけで持つことは、関節や腱に大きな負担をかけます。

料理や掃除など、日常的な作業でも、同じ動作を続けることを避け、適度に休憩を取りましょう。

ストレッチと関節のケア

手首や指のストレッチは、腱の柔軟性を保ち、炎症を予防するのに効果的です。

手のひらを前に向けて腕を伸ばし、反対の手で指を手前に引くストレッチは、手首の前面の腱を伸ばします。逆に、手の甲を前に向けて指を押すストレッチは、手首の背面の腱を伸ばします。

指を一本ずつ、ゆっくりと曲げ伸ばしする運動も有効です。痛みのない範囲で、関節の動きを保つことが大切です。

冷えは血流を悪くし、痛みを増悪させます。冬場や冷房の効いた環境では、手を温めるよう心がけましょう。

当院のリハビリテーション科では、理学療法士が一人ひとりの状態に合わせたストレッチ方法を指導しています。

当院での治療方法

手根管症候群の治療

手根管症候群の治療は、症状の程度により異なります。

  • 保存的治療

    軽症から中等症の場合は、保存的治療を行います。手首を安静に保つため、装具を使用することがあります。特に就寝中の使用が効果的で、手首を中間位に保つことで、手根管内の圧力を下げます。

    非ステロイド性抗炎症薬により、炎症と痛みを抑えます。痛みやしびれが強い場合は、手根管内へのステロイド注射を行います。注射により炎症を抑え、症状の軽減を図ります。多くの場合、数週間から数か月で症状が改善します。

    リハビリテーションでは、手首や指のストレッチ、筋力強化を行います。また、手の使い方の指導により、手根管への負担を減らします。

  • 手術治療が必要な場合

    保存的治療で改善が見られない場合や、筋肉の萎縮が進行している場合は、手術が必要になることがあります。その際は、適切な医療機関へご紹介いたします。

腱鞘炎の治療

腱鞘炎では、安静と消炎鎮痛治療が基本となります。

  • 急性期の治療

    痛みが強い時期は、できるだけ患部を使わないようにします。必要に応じて、装具やテーピングにより手首を固定します。

    非ステロイド性抗炎症薬の服用や、外用薬の使用により、炎症と痛みを抑えます。症状が強い場合は、腱鞘内へのステロイド注射を行います。注射により炎症を抑え、痛みの軽減を図ります。

  • リハビリテーション

    痛みが落ち着いてきた段階で、ストレッチを開始します。腱の柔軟性を回復させ、再発を予防します。理学療法士が正しいストレッチ方法を指導し、自宅でも継続していただきます。

    手の使い方の指導も重要です。負担のかかる動作を避け、代替の方法を提案します。

ばね指の治療

ばね指の治療も、保存的治療から開始します。

  • 保存的治療

    ストレッチにより、腱の滑りを改善します。朝起きたときに症状が強い場合は、起床前に指を動かすストレッチを行うことが効果的です。

    腱鞘内へのステロイド注射を行います。注射により炎症を抑え、腱の腫れを軽減することで、引っかかりが改善します。1回の注射で改善する場合もあれば、数回必要な場合もあります。

  • 手術治療が必要な場合

    注射治療で改善が見られない場合や、症状が繰り返す場合は、手術が必要になることがあります。その際は、適切な医療機関へご紹介いたします。

ヘバーデン結節・ブシャール結節の治療

変形性関節症に対する治療は、症状の軽減と機能の維持が目標となります。

  • 薬物療法

    非ステロイド性抗炎症薬により、痛みと炎症を抑えます。外用薬の使用も効果的です。

    痛みが強い場合は、関節内への注射を行います。ステロイド注射により、炎症を抑え、痛みを軽減します。

  • リハビリテーション

    指のストレッチや、関節を動かす運動により、機能を維持します。痛みのない範囲で、日常生活に必要な動作を続けることが大切です。

    理学療法士が、関節に負担をかけない動作の方法を指導します。また、補助具の使用により、日常生活の困難さを軽減することもできます。

  • 物理療法

    温熱治療により血流を改善し、痛みを和らげます。冷えは症状を悪化させるため、手を温めることが重要です。

リハビリテーション

当院では、広いリハビリテーション室で専門的な治療を提供しています。

  • 徒手療法

    理学療法士が手技により、手首や指の関節の動きを改善します。腱の滑りを良くし、痛みの軽減を図ります。

  • 運動療法

    手首や指のストレッチ、筋力強化、細かい動作の練習など、症状に応じた運動を行います。自宅でできる運動も指導し、継続的な機能改善を図ります。

  • 物理療法

    温熱治療により血流を改善し、痛みを和らげます。電気治療も、痛みの軽減に効果的です。

当院のこだわり

いとう整形外科では、手首・指の痛みの治療において、正確な診断と患者様一人ひとりに合わせた治療を提供しています。
最新の天井走行式レントゲン装置により、手指の細かい骨の変化も見逃さず、正確な診断が可能です。

整形外科領域に特化した超音波検査装置を導入しており、腱や腱鞘の状態をリアルタイムで観察できます。診察と同時に検査を行えるため、より正確な評価につながります。

広いリハビリテーション室では、理学療法士による専門的なリハビリテーションを実施しています。ストレッチ指導、日常生活動作の指導など、きめ細かい治療を提供しています。

船橋市下総中山駅から徒歩圏内に位置し、地域の皆様が通いやすい環境です。手首や指の痛み、動きの制限などの症状でお困りの際は、お気軽にご相談ください。

料金について

当院では、保険診療を中心に治療を行っています。

  • 初診時の料金目安(3割負担の方)

    • ・手首・指の痛みで受診された場合:約1,150円〜4,000円
  • 主な検査・治療の料金(3割負担の方)

    • ・初診料:約860円
    • ・再診料:約220円
    • ・レントゲン検査(3部位まで):約440〜1,460円
    • ・超音波検査:約1,050円
    • ・リハビリテーション(20分単位):約560円
    • ・物理療法:約330円
    • ・リハビリ実施計画書(月1回):約900円
    • ・腱鞘内・関節内注射:約260円
  • 2回目以降の通院(3割負担の方)

    • ・再診料+リハビリテーション+物理療法の場合:約1,110円
  • ※上記は目安です。検査内容や治療内容により料金は変動します。
  • ※2割負担、1割負担の方は料金が異なります。
  • ※お支払いは現金とクレジットカードがご利用可能です。

詳細につきましては、受付スタッフまでお気軽にお尋ねください。

よくある質問

ばね指は放っておいても治りますか?
軽症の場合、安静とストレッチにより改善することもあります。ただし、症状が続く場合は、注射治療により早期に改善できます。放置すると症状が悪化し、手術が必要になることもあるため、早めの受診をお勧めします。
ヘバーデン結節の変形は治りますか?
残念ながら、一度変形した関節を元に戻すことはできません。ただし、適切な治療により痛みを軽減し、機能を維持することは可能です。痛みは変形が完成すると落ち着くことが多いです。
腱鞘炎は注射で治りますか?
多くの場合、ステロイド注射により症状の改善が期待できます。ただし、手の使い方を改善しないと再発することがあります。ストレッチや日常生活動作の工夫も併せて行うことが大切です。
手首の痛みがなかなか治りません。何が原因ですか?
手首の痛みは、腱鞘炎、手根管症候群、関節の疾患など、様々な原因が考えられます。また、頚椎の疾患により手首に痛みが生じることもあります。詳しい検査により原因を特定し、適切な治療を行うことが重要です。
指の第一関節が腫れています。何の病気ですか?
ヘバーデン結節の可能性があります。レントゲン検査により診断できます。痛みが強い場合は、注射治療により症状を軽減できます。
パソコン作業で手首が痛くなりやすいのですが、予防法はありますか?
キーボードやマウスの位置を調整し、手首を真っすぐに保つようにしましょう。リストレストの使用も効果的です。1時間に1回程度は手を休め、ストレッチを行うことをお勧めします。

いとう整形外科 所在地:千葉県船橋市下総中山 最寄駅:下総中山駅

手首や指の痛み、動きの制限、腫れなどの症状でお困りの際は、お気軽にご相談ください。船橋市下総中山で、皆様の健康を支えます。

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〒273-0035
千葉県船橋市本中山2丁目17番35号 中山メディカルブリッジ6階

休診日:日曜・祝日

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